2021年8月、湖東地域では初めてのPET-CT施設として東近江市蒲生医療センター内にPET診断センターがオープンしました。
がんの転移の有無を知ることは治療方針を決めるために大変重要であり、PETがもっとも威力を発揮するところです。CTやMRIがおもに病変を形の異常としてとらえるのに対し、PETは代謝の異常としてとらえます。そのためCTやMRIで分かりにくいようながんを見つけることができます。また全身の検査を一度にできるというのもPETの利点です。
このような理由からがんの転移診断にPETが有用なのです。現在のPETはCTと一体型となっているのがほとんどでPET-CTと呼ばれます。
蒲生医療センターに設置された最新のPET-CT装置ではこれまでの装置より鮮明な画像が得られ、呼吸によるPET画像のボケやPET画像とCT画像とのズレを低減する機能も備えられています。とはいえPETも万能ではありません。従来のCTやMRIなどとうまく組み合わせることにより最善の診断が可能になります。
今回、東近江市にPET診断センターが開設されたことにより、湖東地域におけるPET検査へのアクセスが格段に良くなりました。PET検査を通して地域のがん診療に貢献できるよう全力で取り組みます。
- PET診断センター
センター長 - 阪原 晴海 SAKAHARA Harumi
- 資格
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- 核医学専門医
- PET核医学認定医
- 放射線診断専門医
- 略歴
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1978年 - 京都大学医学部卒業
1999年 - 浜松医科大学医学部教授
2019年 - 浜松医科大学名誉教授
- 浜松光医学財団
リサーチ・ビジネスセンター センター長
2021年 - 医療法人社団昴会
東近江市蒲生医療センター
PET診断センター長